1.植物はすべて本来「抗酸化物」である |
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樹齢数百年あるいは千年を誇る杉の大木が話題になることがあります。
ところで、樹木にせよ草花にせよ植物は動くこともできず、紫外線照射による猛烈な活性酸素の洗礼をただ黙って浴び続けていることになります。
にも関わらず、彼らは一体どのようにして百年、千年もの間生きのびたのでしょうか。
それは、彼らにはそれら活性酸素を処理する能力があったからだと考えるほかありません。でなければ、彼らはとうの昔に枯死していたに相違ないからです。
このように考えますと、植物は何れもりっぱな抗酸化物をそれ自体の中に持っている、植物とはそれ自体が抗酸化物であるといえるのです。植物は本来全てが抗酸化物であってその数はゴマンとあり、AだBだと一々議論する方がオカシイといわねばなりません。 |
2.脳血液関門の問題 |
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ところで、いかに優れた「抗酸化物」であっても、その物質が目的の組織に到達できなければ、意味がないことになります。
特に生命代謝の最高中枢である脳組織には、「脳血液関門」と呼ばれる一種の関所があって出入りする物質の通過を厳しくチェックしていますが、分子量の大きな物質はこの関所を通過して、脳組織に到達することが困難となります。
では、抗酸化物質の代表選手ともいえるビタミンC、E、ベ−タカロチンを例にとって説明してみましょう。
分子量でいいますと、ビタミンCが176、Eが153、ベ−タカロチンが150 となります。これに比べ、水(水素豊富水)の分子量は18、水素分子で2、水素原子で1ですから、その違いはいうまでもないでしょう。 |
3.抗酸化物による二次的活性酸素発生の問題 |
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抗酸化物が「二次的活性酸素」を発生し、却って有害となる場合もあるのです。
この理論は「XYZ理論」と呼ばれ、大久保一良教授(東北大学大学院・農学研究科)によって提唱されている「活性酸素の消去機序」に関する全く新しい理論です。
では、次にこの理論について簡単に説明することにしましょう。 |