最近では、「活性酸素は万病の原因である」という言葉をしきりに目や耳にするようになりました。ところが、「活性酸素は万病の原因である」と口では言いつつも、頭の中では「活性酸素以外にも病気の原因はいろいろあるに違いない・・・」と考えている人が大半であるというのが現実であるといえましょう。
たとえば、現代人の6割以上が肩こりや腰痛持ちだといわれていますが、このような症状も「水素豊富水」の導入によっていとも簡単に短期間に解消してしまいます。ところが、この場合でも私との間では次のようなやりとりが交わされることになります。
「そうですね、確かにこの頃では肩こりや腰痛が気にならなくなりました。ところで、水を換えたくらいで何故肩こりや腰痛が取れるんですか?」
−ではお聞きしますが、肩こりや腰痛だけでなく万病の原因は何でしたか?
「万病の原因は活性酸素といわれますが肩こりや腰痛の原因も活性酸素なんですか?」
−活性酸素は万病の原因といわれるのですから、肩こりや腰痛のみでなく頭痛や生理痛その他あらゆる疼痛の原因は活性酸素だということになるのではありませんか?
「そう言われてみればそうですが、肩こりや腰痛は今まで乳酸や尿酸の蓄積が原因だと聞かされていたものですから、てっきりそのように思っていました・・・」といったようなやりとりが交わされることになります。
ところで、肩こりや腰痛の原因が乳酸や尿酸の蓄積にあるという考えも決して間違いではありません。では、冒頭の「万病の原因は活性酸素」という考えとどのように整合性を取ればいいのでしょうか?
それは、次のように考えることができるのです。
(1) |
基底(根底)にある反応は活性酸素の引き起こす障害(酸化障害)である。 |
(2) |
この酸化障害が乳酸代謝、尿酸代謝の異常を引き起こす。 |
(3) |
乳酸および尿酸代謝の異常によって起きる乳酸、尿酸の蓄積が肩こりや腰痛を引き起こす、と考えることができるのです。 |
ところで、体内で起きる(1)の反応は「目には見えない反応」です。少なくとも私たちの「目に見える反応」としては(2)の反応、つまり血中の乳酸や尿酸値の上昇という反応だけです。したがって私たちは、目に見える(2)の反応を肩こりや腰痛の原因だと考えがちです。