(1)電解水−一時的水素増加水
我が国には電気分解によって水を改良する電解水生成器という日本独自の装置がある。俗にアルカリイオン生成器と呼ばれている装置であるが、この装置に興味を抱いた筆者は1985年以来種々研究を重ねてきた。ところで、水の電気分解とは「水素と酸素の化合物である水」を元の水素と酸素に分解する原理のことであるから、水の電気分解によって生成される水は「水素の豊富な水」(陰極側)と「酸素の豊富な水」(陽極側)だということになるが、事実陰極水には一時的にせよ電解前の水に比較して溶存水素が優位に増加していることを確認した。
(2)常時水素豊富水
その後01年3月に至り、電気分解による陰極水(還元水)の溶存水素量は一時的なものであることが明らかとなった。すなわち、生成された原子水素は秒単位、分子水素も分単位で放散、消失してしまうことが判明したのである。
そこでその欠陥を補い、「常に水素を豊富に含んだ状態の水」を生成するための方法として01年9月新しく「水素発生ミネラル・スティック」を開発するに至った。
これは、下記の化学式「金属マグネシウムと水とが反応すると水酸化マグネシウムと水素が生成される」という原理を利用したものである。
|
Mg |
+ |
2H2O |
→ |
Mg(OH)2 |
+ |
H2 ↑ |
すなわち、水を入れた容器(ペットボトル)にスティック(マグネシウムを主成分とする)を投入し10〜20分経過した水の中には水素ガスはすでに飽和状態に達していることが判明したのである。なおこの装置の特徴は、たとえ開栓時に水素が失われることになっても常に新しく発生する水素が補充される結果「常に水素の豊富な水」を飲用できるという点にある。
過去20年間にわたり、当初は一時的水素増加水(陰極水)その後01年以降は常時水素豊富水の飲用がもたらす臨床症状改善効果について観察を行ってきたが、その概略は以下の通りである。