■第五章.活性酸素とは
活性酸素とは、例えていえば車のエンジンから発生する排気ガスのようなものです。
ガソリンを食物に、また空気を酸素にたとえますと、ガソリンが燃えたあと発生する排気ガスに相当するのが活性酸素だというわけです。
すでに述べたように、口から摂った食物を燃やすために肺から取った「酸素」のうちの約2パ−セントが「活性酸素」になると考えられています。
私たちは1分間に約20回くらい呼吸していますが、その呼吸の度毎に体内では活性酸素が発生していることになるというわけです。1回の呼吸で吸い込む空気の量は約500CC位ですから、1分間には約10、000CCの空気を吸い込んでいることになります。ところで、その空気の約20パ−セントつまり2、000CCが酸素ですから、その内の約2パ−セントつまり40CCが「活性酸素」になるというわけです。
私たちの体内では毎分約40CC相当の活性酸素が発生している計算になり、これは1時間では2、400CC、1日では57、600CCの活性酸素が発生している計算になります。
したがって、このように体内で刻一刻発生している大量の活性酸素のために、私たちはどうしても病気に追い込まれることになりがちだというわけです。
とはいえ、私たちの体内には「活性酸素」を消してくれる酵素が備わっています。
代表的なものとしては、SOD(ス−パ−オキサイド・ディスムタ−ゼ)、カタラ−ゼ、グルタチオン・ペルオキシダ−ゼ・・・などがあります。
ところが、年齢が進むにつれこれらの酵素の働きだけでは活性酸素をうまく処理し切れなくなる。その結果、いろいろな病気に追い込まれることになるというわけです。
言い換えれば、「活性酸素」さえうまく処理することができれば、私たちは健康と長寿をまっとうできることになるというわけです。
ところで、活性酸素の作用機序とは「酸化作用」にありました。
つまり、活性酸素の(特別強い)酸化作用を抑えてやるには、酸化作用とは逆の作用を持つ物質が必要となるわけです。ところで、酸化作用とは逆の作用といえば、それは「還元作用」だということになりますが、還元作用とは本来水素の働きを意味しているのです。水素こそ、還元作用の元祖だといえるのです。
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