■第四章 活性酸素と活性水素
○ 活性酸素
いまではテレビやラジオ、新聞でも「活性酸素はいろいろな病気を引き起こす」という表現を目や耳にしない日はないともいえましょう。
私たちが口から摂った食物を燃やすために肺から取入れる「酸素」のうちの約2パーセントが「活性酸素」になるといわれていますから、体内では四六時中活性酸素が発生していることになり、そのため私たちは遅かれ早かれ病気に追い込まれることになるのです。
とはいえ、私たちの体内には活性酸素を消してくれる酵素が備わっています。ところが年齢が進むにつれこれらの酵素の働きだけでは活性酸素をうまく処理し切れなくなる結果、いろいろな病気に追い込まれることになるというわけです。
言い換えれば、「活性酸素」さえうまく処理することができれば、少なくとも理論的には私たちが健康と長寿をまっとうすることも決して不可能ではないというわけです。
ところで、活性酸素の作用機序とは酸素の作用つまり「酸化作用」にほかなりません。
したがって、活性酸素の(極めて激しい)酸化作用を抑えてやるには、酸化作用とは逆の作用を持つ物質が必要となるわけです。
○ 活性水素
さて酸化作用と反対の作用はといえば、それは「還元作用」だということになりますが、還元作用の本体は何かといえば、それは「水素」の働きだということになります。
ところで活性酸素を消す物質、つまり還元作用を持つ物質(抗酸化物質)としてこれまで無数に近い物質が提唱されてきました。ところがそれらの物質のうちで最良最高の理想的なものは「活性水素」であることは疑う余地がありません。
これは純粋に論理の問題であって、それ以上でも以下でもありません。
活性酸素とは酸化作用の非常に激しい酸素のことを意味しますが、同様に「活性水素」とは「還元作用の極めて強い水素」のことを意味します。
私たちが普段「水素」と呼んでいるのは分子水素つまりH2を意味しますが、これに対して原子水素つまりHは還元作用が強力なため特に「活性水素」とも呼ばれているのです。
さて普段から「水素豊富水」つまり「分子水素を豊富に含んだ水」を飲んでいると私たちは病気に罹りにくくなる、というのが私の提唱ですが、その根拠について説明することにしましょう。
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第五章 水素を分解する酵素 --->>>
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